大頭神社

大頭神社

先日、広島県廿日市市大野にある大頭神社(おおがしらじんじゃ)に行って来ました。大野ICのすぐ側です。結論から言うと、めちゃくちゃよかった。鳥居を潜り、境内の敷地に入った瞬間、あ、いい!

素敵な神様との出会いはいつもこの感覚があるんです。その場所の空気というか雰囲気そのものに包まれてとても気持ち良い感覚になります。

大頭神社 鳥居

広島県といえば、全国的に有名な厳島神社があります。世界遺産にもなり、海外からの観光客も多いです。松島、天の橋立と並ぶ日本三景の一つです。厳島の通称は、宮島。地元の人たちは、みんな宮島、宮島と呼びます。

厳島は瀬戸内海、広島湾に浮かぶ島ですが、島から見て本土側にあるのが、大頭神社です。実は、今まで大頭神社の存在を全く知りませんでした。こんなに近くにあったのに。

ところが行って見て、本当によい場所だったので、思わず感動してしまった。

鳥居をくぐり、小さな橋を渡ると、目の前に大頭神社拝殿。掲げられた日本国旗。日の丸。
清い空気、山に囲まれ、少しヒンヤリとした空間に身を置いた瞬間、何か特別な領域にタイムスリップしたかのよう。

大頭神社


由緒書きによると、大頭神社は厳島神社の摂社として、603年推古天皇により創祀されたとのこと。摂社とは、本社と所縁のある神様が祀れれている神社です。神社は一つの神様だけでなく、複数の神様が祀られていることが多く、よく本殿とは別に境内の端っこの方に祠(ほこら)があると思います。これは本殿で祀られる主祭神とは別に縁故のある神様を祀った殿舎(でんしゃ)です。

御祭神は、大山祇命(おおやまづみのみこと)、国常立命(くにのとこたちのみこと)、佐伯鞍職命(さえきのくらもとのみこと)です。このうち、佐伯鞍職命は安芸国の豪族で、厳島神社の初代神主とされている人です。鞍職という名から元は、馬具を作る要職についていたことが推測されます。

広島カープの応援歌に、「宮島さんの神主がおみくじ引いて申すには、今日もカープは、勝ち、勝ち、勝っち勝ち。」とあります。カープが得点をあげれば、歌い、試合に勝利しては歌って歓喜の輪ができます。宮島の神主さんはそれほど偉大です。そして、神様のお告げの元、カープファンは一体となって抱き合いながら、肌触れ合いながら、喜びを共有し、感謝の雄叫びをあげます。

スタジアムが一体となる神がかった瞬間の数々

これ、カープの応援だけでなく、日本人が昔からしていたことと同じなんです。五穀豊穰を願い、収穫すれば神様に感謝し、疫病や不作などの困難があれば、一致団結して、苦難を乗り越えて来た。蜜になり、肌触れ合いながら、各地でお祭りをし、祈りを捧げ、日々の豊かな生活に感謝する。

マスクや三密回避、ソーシャルディスタンスなどの人間を一人ひとり孤立化させ、表情も見せず、肌触れ合う距離感で生活させない。そんな行為が、本当に人間にとってまともな生活習慣になりえるはずはありません。現代より生活が厳しかった古来から人間は、ウイルスや細菌と共存し、それでも逞しく生きて来たのです。

大頭神社の大頭というのは、主祭神の一人の大山祇命に関係するそうです。大山祇命は火之迦具土神(ひのかぐづち)という火の神様から生まれます。火之迦具土神の父である伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、伊邪那美命(いざなみのみこと)を死に追いやった恨みで火之迦具土神を殺してしまいます。そして、バラバラになった体の一部から様々な神様が誕生します。首から上、すなわち頭部から新しく誕生した神様が大山祇命だったわけです。その大山祇命を祀ることからその名の由来があるそうです。

大山祇命と言えば、愛媛県今治市の大山祇神社。瀬戸内海に浮かぶ大三島にある神社です。こちらはいったことがありませんが、一度行って見たい。ここは甲冑などの武具など多くの国宝級の文化財を収めた宝物館があるからです。

ちなみに、身中が中山祇命(なかやまつみのみこと/椎宮神社)、手が麓山祇命(はやまつみのみこと/三鎗社)、腰が正勝山祇命(さかやまつみのみこと)、腹が奥山祇命(おくやまつみのみこと/原神社)になったらしい。神様から神様が次々に生まれてくる。最高ですね。

神馬像
本殿

二礼二拍手一礼。

神様にご挨拶をしてお終い。

ではありません。

ここにはもう一つの見所、妹背の滝があります。それは夫婦滝で、雌滝(めんだき)と雄滝(おんだき)という二つの滝があります。大頭神社の右手すぐ側に雌滝があります。残念ながら、行った日はほとんど水が流れていませんでした。けど、水流があるときも雌滝は少量らしいです。

大頭神社の右手奥に見えるのが、妹背の滝の雌滝(めんだき)
雌滝。岩肌の部分に水流がある。

そして、大頭神社の右脇の小道を進むと、雄滝が現れます。こちらは雌滝と比べると高さは低いですが、水流が激しく、ダイナミックに水飛沫をあげながら、水が落ちてきます。気持ちいいの一言です。目には見えないくらいの水飛沫がシャワーのように降ってきて、滝の近くはもう別世界です。

雄滝(おんだき)

ここ、夏は相当気持ちいいと思う。

3月初旬で空気もまだ冷たく、水には入りませんでしたが、真夏は最高だと思います。水に入らなくても、マイナスイオンを全身に浴びていたかのような心地よさです。実際にマイナスイオンが出ていたかは不明ですが、相当、心身共に癒されます。自然に触れる。都会に住む現代人にとって、それは相当難しいのは事実です。

こういった場所に来て、綺麗な空気と水飛沫に浴びると、いかに普通の生活が自然から切り離されているか、実感します。いや、この場所も実際はとても辺鄙な田舎という場所ではなく、車がないとアクセスしづらいとはいえ、まだ都市近郊だと思います。でも、ちょっと足を伸ばせば、こんな神聖で綺麗な空間があった。その事実だけでもなんかとても嬉しくなります。

近くに厳島神社という人気のスポットがあります。世界遺産などの名所を巡るのはそれはそれで楽しいです。でも、ここは、隠れた名所だと思います。おそらく自分がそうであったように地元の人でさえ知らない人も多い。けれど、人にあまり知られていないマイナーな場所こそ、実は、強力なパワースポットです。まさに穢されていない神聖な空間。全てが浄化されて行く感覚です。

浄化。これはつまり、デトックスのことです。人間は心身共に健康であるためには、毎日の浄化は欠かせません。食べているものや置かれている環境や暮らしの中で、日々、有害物の蓄積や血流の滞りなど、様々な弊害を受けてしまう。

だからこそ、毎日のデトックスは必要です。食物繊維などの有害物排出作用のある食物を食べるだけでなく、水も空気も綺麗な環境に身を置く。自然な環境音に囲まれる。日光を浴び、森林や緑に囲まれ、土に触れ、匂いを嗅ぐ。神様がいる場所では、人間にとって必要なことを全て無償で提供してくれています。

訪れたときは、人が少なくてより一層落ち着けました。けれど人が少ないながらも、ポツリポツリと途絶えることなく、人が参拝してに来ているのです。それがとても不思議。神様が一人ひとり順番に迎え入れているような感じがしてならなかった。

古(いにしえ)の昔に、この場所に多くの人たちが暮らし、豊かに生活していたことを思うと、自然の有り難みと日本人が受け継いで来た精神への畏敬の念を感じずにはいられません。

大頭神社 御朱印

祓い給い清め給え。神ながら守り給い幸い給え。

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