ホーリーバジル

ホーリーバジル

ホーリーバジルは、スイートバジルやレモンバジルなどのバジルの一種です。シソ科メボウキ属に分類される一年草です。学名はラテン語でOcimum Sanctumです。原産地は、インド、ネパール、オーストラリアなどです。通常は多年草ですが、日本では越冬できないため一年草として扱われています。ホーリーバジルの和名はカミメボウキ(神目箒)と呼ばれます。

ホーリーバジルは、古代インドで用いられたサンスクリット語ではトゥルシー(Tulsi)と呼ばれ、『比類なきもの』という意味を持ちます。ヒンズー教の宗教儀礼において特別な役割があります。ホーリーバジルはプージャーと呼ばれる神々を供養をする儀式において、供物として捧げられます。ホーリーバジルそれ自体が、神性のある植物と考えられ崇拝の対象となっています。

プラーナという神話集の一つには、クシュリナ神の妻になろうと願ったトゥルシーという美しき女性が、クシュリナ神の愛人に恨まれ呪いをかけられてハーブに変えられてしまったという話があります。つまり、ホーリーバジルはこの女性(トゥルシー)の化身であるという少し切ない話です。

インドのヒンズー教徒では、ホーリーバジルはこのように神のように崇められ、戸口や庭先などで栽培されている花壇自体が祭壇のような神聖なものとされています。ヒンズー文化において、日々祈りを捧げ、豊かで健康な生活を送るためにホーリーバジルは大切な存在なのです。

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インドではホーリーバジルは信仰上大切ですが、植物として大変優れた薬効成分を含んでいます。インドでは、「ホーリーバジルがあれば、病気や不幸はその家に入ることができない」と言い伝えられています。インドの家庭療法では、神々に捧げたものを乾燥生姜やニームの新芽などと混ぜて家庭薬として使うそうです。また、ホーリーバジルと生姜を煎じた液を飲むことは、咳や発熱、風邪を引いたときには著効するとあります。

アーユルヴェーダの医師からも、不老不死の霊薬とさえ言われている、まさに万病に効くと言われているハーブです。インドでは、それくらい神聖な植物として古くから大切に扱われ、ヒンズー文化とは切っても切り離せないハーブです。供物の一つとして家の戸口や家庭菜園などで多くのホーリーバジルが栽培されています。

ホーリーバジル には実際に様々な薬効があります。美容や健康維持、体調維持、病気の予防、疾病からの治癒など様々な場面で活用されています。上述の風邪だけでなく、胃の機能を強化して消化吸収を改善し、炎症を抑え、ストレスを軽減します。また、気管支炎や肺炎、皮膚疾患、蕁麻疹、潰瘍、寄生虫除去、頭痛、心臓病、高血圧、泌尿器系疾患、水銀中毒など多くの疾患の治癒に奏功すると言われています。

特に強力な解毒作用は、外傷から体内に入って来た病原菌や蛇やサソリなどに噛まれて侵入した毒素などに対して大きな効果を発揮します。コレラやマラリアなどの熱病などにも、発熱を抑え、特効薬として重宝されています。

ホーリーバジルが薬効を示す疾患

消化器系疾患、炎症の抑制、ストレス軽減、気管支炎、肺炎、皮膚疾患、蕁麻疹、潰瘍、寄生虫除去、頭痛、心臓病、高血圧、泌尿器系疾患、水銀中毒

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一般には、医学というと多くの人は、西洋医学をイメージすると思います。西洋医学とは、所謂、対処療法です。中身は薬物療法や外科治療です。これは近代に急速に広まった医学の一つです。ですが、医学には、対処療法(アロパシー)以外にも、自然療法(ナチュロパシー)、同種療法(ホメオパシー)、整体療法(オステオパシー)、心理療法(サイコオパシー)の5つの流派があります。

西洋医学は時にものすごい効力を発揮することがあり、急性期にはとても大切なアプローチです。ですが、外科手術や薬物の投薬による治療は、侵襲性が高く、人間の体には負担が強く、副作用や悪影響が出てくることも事実です。いざという時には必要となりますが、慢性疾患などの生活習慣が原因で起こる病気に対しては、一時的に痛みを取り除くだけの対処療法にとどまることが多く、病気の原因自体を解決するわけでないので、根治には至らない場合が多いのです。

逆に長い期間、薬剤を投与したり、不必要な外科的処置をすることによるデメリットの方が多くなると、医療を受けることでかえってそれが免疫力を弱め、病気に対する抵抗力をなくし、病気からの回復を妨げることになってしまうので、そのあたりのバランスは見失わないようにしたいところです。

医学の5流派

対処療法(アロパシー)
自然療法(ナチュロパシー)
同種療法(ホメオパシー)
整体療法(オステオパシー)
心理療法(サイコオパシー)
現代医学=西洋医学=対処療法=薬物療法や外科治療であり、一つの流派にすぎません。西洋医学以外にも治療の方法はたくさんあります。

西洋医学の薬物と違って、ホーリーバジルは副作用がなく、有害物質が体内に蓄積することはありません。インドで伝統的な家庭療法として用いられて来たということは、それほど安全で効果が高いという証でもあります。

万一、病気になったり、体調不良になったときは、体になるべく負担をかけずに、自然治癒に導いてくれる方法を選びたいものです。

ホーリーバジルは空気を浄化する作用もあると言われます。ホーリーバジルの葉に含まれるエーテルは、バクテリアや病原体を除去する働きがあり、害虫を寄せ付けず、それらの放つ精気によって周りの大気を清潔に保っているわけです。

また、ホーリーバジルは芳香が強く、天然の香料としても使われて来ました。料理にも独特な香り付けが可能で、例えば、鶏肉料理には相性がよく、美味しさを引き立てます。美容や健康にもよく、脂肪を減少させるため、ダイエットをする際に用いたり、顔のシミ除去やニキビの治療にも有効で肌に潤いをもたらします。口臭にも効果が高く、食後にホーリーバジルの葉を噛んで口臭を予防することもできます。

ホーリーバジルの美容効果

脂肪減少、顔のシミ除去、ニキビ改善、口臭防止など

ホーリーバジルはプランターで簡単に育ちます。

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